元酒造場のリノベーション古民家
山並みの美しい山村に佇む和建築
奈良県山辺郡山添村岩屋
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| 金額 | 3,380万円 |
|---|---|
| 物件種別 | 木造瓦葺3階建て ※登記上では3階建てになっています |
| アクセス | 西名阪「山添IC」約13km(車約14分) 近鉄大阪線「桔梗が丘駅」約7.3km(お車約12分) 特急停車駅 近鉄大阪線「名張駅」約8.5m(お車約15 分) |
| 建延面積 | 母屋:延べ403.87㎡(122.17坪) 内訳:床下24.70㎡ 1F:310.75㎡ 2F(屋根裏):68.42㎡ 附属建物:蔵と多目的ホール349.98㎡(105.86坪) |
| 敷地面積 | 公簿1861.32㎡(563.04坪) |
本物件ご案内前のご留意事項について
長閑な空気と紅葉のトンネル、秋の河川に反射する光。11月取材に訪れた奈良県山辺郡山添村は紅葉の見ごろを迎えていました。奈良県と三重県のちょうど県境に位置する自然豊かなディープエリア。清らかな水脈と緑の山並みが織りなす気持ちの良い景観を眺めながら現地へ向かいます。奈良市・桜井市からはおよそ1時間、大阪からは西名阪自動車道を利用して約70分。山添インターチェンジからは、ほぼ舗装された広めの道路を通るので快適に現地へ向かう事ができます。坂道をのぼると見えてくる、砦のように建つ立派な蔵には今も残る家紋。古民家や伝統建築がお好きな方なら思わず胸が高鳴るような印象的な景観と佇まいです。
外観を遠目に望めば、まるで小さな古城のような風格さえ漂う佇まい。往時この建物は酒造として利用されていたのでした。豪壮な梁と大黒柱が残る室内は、かつての趣を残しながらも、大胆なリノベーションによって現代の暮らしに寄り添う、 古民家再生の醍醐味を体現したような居宅になっています。酒造ならではの意匠や造作が随所に残っています。細かいディティールにオーセンティックな品格と温もりを感じる空間。物件がある岩屋は三重県名張市方面へのアクセスもしやすく自然豊かな田舎でありながら、車があれば日々の買い物にも困らない生活環境です。現在も多くの方が暮らしており、人の温もりとつながりが息づく集落でもあります。詳しくご紹介いたします。

金鏝(かなごて)仕上げのような艶がありながら、敷石の入った土間は不思議に水面のようにも見え、魚が泳いでいるようにも見えます。上がり框や踏み石、玄関ドア前の飾り棚など、随所に施された意匠には、粋な遊び心を感じます。訪れる人を優しく迎えてくれる心地よい玄関。
可愛い飾り棚。昔は商品を飾られていたのかもしれません。
踏み天井と建具、大黒柱。仕切りのない開放的な空間になっており、上がり框からそのまま和室へと上がれます。かつてこの家が酒造として使われていたことを思わせる、商いの面影を感じます。

玄関とキッチンエリアを支える大黒柱。
玄関の梁。
吹き抜け天井に、ステンレス製のキッチンとタイル張りの調理台。木の戸棚や太い梁、トップライトから射し込む光。古民家リノベーションではご要望の多い薪ストーブも設置されており、冬でも芯から温まる時間を過ごすことができます。古民家リノベーションの魅力を凝縮したような空間です。

薪ストーブをご利用いただけます。薪は敷地駐車スペースにたっぷりとストックがあります。


キッチン上部の横長窓は木製で造られており、リノベーション時に元の空間と調和するよう取り付けられたものと思われます。壁面は全て窓になっており明るく開放感があります。
離れへ向かう勝手口と、キッチン横の和室に取り付けられた建具。キッチンエリアに面する建具は全てガラス建具になっております。採光を意識した設計であることがうかがえます。
ガスコンロを設置できる調理台部分はタイル張りになっています。この風合いも懐かしさが残っており良い雰囲気です。天板の細かなモザイクタイルも可愛らしいです。
暖色のモザイクタイル。キッチンの雰囲気に合う可愛い演出。
丸ノブの木製扉もレトロで可愛いらしいです。
吹き抜け天井にはトップライトが設けられており、自然光が差し込みます。2階へはしごで上がる仕様になっており、日中の2階への移動の際の配慮も感じられます。
この吹き抜けとトップライトが室内のアクセントになっています。

居宅内はモダンな和空間。どの部屋にも品のある落ち着きが感じられます。例えばキッチン横の四畳間は、飾り格子窓と広めの床の間が設けられた粋を感じる和室。
端正の中に古民家ならではの素朴な温もりを随所に感じます。三方からの光の入り方が気持ちの良い居宅です。



母屋は正面と後方どちらにも縁側があります。採光に配慮を感じる間取りです。
2015年に大改修が行われた後も、現オーナーの手によってさらなるリノベーションが施されています。奥の和室には、堀座卓仕様の立派なテーブルが据えられ、空間に重厚感を添えています。この部屋は基礎から改修された一室です。高級感を感じる上品な純和室です。

お客様をおもてなしする際に、仕事でもプライベートでも利用できる、品のある美しい和室です。
南側の居室は、縁側越しに日本庭園を望むことができます。居宅は、古民家でよく見られる一般的な田の字型の間取りだけではなく、細やかに仕切られた空間構成が特徴的です。街道沿いや商売をしていた古民家に見られる間取りになっています。

それぞれの室内が、シンプルで綺麗です。南奥の六畳の和室には床の間と縁側があり、書斎としての利用にも適している雰囲気です。文章を書く仕事などにも集中できる、静かで落ち着いた空間です。

戸を全て開けると4部屋が連なる気持ちの良い空間。

縁側からはお庭の景色を楽しむ事ができます。
居室をご覧いただく際に、ぜひ注目していただきたいのが細部の意匠です。建具のデザイン、欄間の彫りや模様など、どれも繊細で美しく、職人の技が随所に息づいています。空間全体の雰囲気を細かな所までこだわりを感じます。
ところどころに貼られている松の木のモチーフのシグネチャー。
欄間は仏閣で見られるような手の込んだミニマルな彫模様。
書院の模様。
掘り込み座卓の木のタイル模様
2室が洋室へとリノベーションされています。玄関横の部屋は、おそらく当時は事務室・応接室として使われていた空間で、現在は日当たりのよい和洋室として改装されています。また、バスルーム奥にもう一室の洋室があり、来客用の寝室や子ども部屋、主寝室など、多目的にご利用いただけます。


ライラックカラーに塗装された腰壁がお部屋の雰囲気と調和し、どこか昭和から大正期の和洋折衷の趣を感じさせます。
天井は格天井になっています。
お部屋からはご覧のようにお庭と山並みの見える気持ちの良い眺望をお楽しみいただけます。
和洋室へは玄関からも入れます。この木製戸のデザインとモザイクガラスの風合いがなんとも魅力的です。
土間玄関に設けられた飾り棚は、このお部屋側から飾ることができます。飾り棚の下にある小さな小窓は、かつて訪れたお客様の受付窓として使われていたのかもしれません。こうしたアンティークな趣が残されているのも、この家の魅力のひとつです。
浴室の奥には、もう一室洋室があります。 カーテンの奥には現在は使用されていませんがミニキッチンが備え付けられています。 日当たりも良く、子ども部屋や来客用の宿泊室としても重宝しそうな空間です。

居宅には二つのユニットバスが設けられています。どちらの浴室もゆとりある広さで、湯舟が広いです。洗面室も十分なスペースがあります。ご家族や大人数で滞在する際はもちろん、ゆっくりと長めに湯に浸かりたいときにも活用できます。浴室を一つしか使わない場合でも、洗面室が二つあるというのは混み合う朝に嬉しいポイントです。





浴室と洗面室はシンメトリーに造られておりトイレも2つあります。
2階へは梯子をのぼって上がることができます。居室や収納スペースとして活用することが可能です。また、虫小窓には建具が取り付けられており、快適に過ごせる工夫がなされています。
2階のホールには押し入れがついています。お布団などはこちらに収納可能です。
6帖の和室が2室、さらに10帖のお部屋が2室あり、屋根裏も広々とした空間が広がっています。

虫小窓に内窓が付いているのは嬉しいポイントです。
キッチン側のお部屋には格子が設けられており、キッチンの照明が柔らかく入り込む、心地よい雰囲気の空間になっています。

居室エリアの裏手にある別棟の離れは酒造場を利用した大きなホールとドイツ製の高級キッチンメーカーで用意された本格的な仕様のキッチンエリアがあります。ビジネスでも利用されていた経緯がありこのような仕様になっています。例えば母屋は居室として利用し、酒造場のホールは保養を兼ねてのお仕事のミーティングスペースとしてご利用する事も可能です。その際に本格的なキッチンでお食事を造る事も可能です。トイレもオフィス・店舗仕様で多人数でも困らないように造られています。母屋と酒造場ホールの間には蒸留として利用されていたと思われる池があります。こちらには現在鯉が2匹住んでいます。様々な利用の仕方が考えられるエリアです。

蒸留に利用されていた水場は庭池として利用されています。仲良しの鯉が2匹住んでいます。

入口のガラス扉が印象的で、明るく開放的な雰囲気をつくり出しています。母屋と同様に、リノベーション時にデザインと採光を丁寧に計画されていた事がうかがえます。
エントランスホールは約19.5帖もの広さがあり、まるでレストランのような趣を感じさせます。
玄関ホールから室内に入ると広大なスペース。驚きを感じるこの空間は酒造場を再利用して造られています。ビジネスで時折ミーティングと食事会のために利用されていたそうです。


約59帖の大規模空間。離れの水場のある通路は駐車場側の門扉から移動が可能です。そのため物置や倉庫、アトリエとしてもご利用いただけると思います。
天井の迫力と開放感は圧巻で、空間全体に伸びやかな広がりを感じさせます。照明が適所に取り付けられているのも嬉しいポイントで、夜間の作業にも問題なく対応できます。また、インターネット回線は、オーナーの体感としては都市部よりも回線速度が速かったとのこと。調べてみると、利用者が少ないため回線が混み合わず、安定した速度で利用できるのだそうです。


ホールの奥にも出口があり、こちらも大型のガラス戸になっています。また高窓が随所にあるのもポイントです。
離れには、大ホールに隣接してキッチンホールが設けられています。このキッチンには、ドイツの高級キッチンメーカー 「GAGGENAU(ガゲナウ)」 のフル設備が設置されています。細部に至るまで非常に美しいつくりで、デザイン性と機能性を兼ね備えた上質な空間です。 本格的な調理を楽しみたい方にとっても、魅力的なキッチンエリアとなっています。
アイランドキッチンにガスコンロが付いた洗練されたデザイン。大きな天板も魅力的です。




電子レンジとオーブンがビルトインされていますが、電子レンジはワット数の関係で使用が難しいとのことです。オーブンは問題なくご利用いただけます。そのため、電子レンジについては 別途ご用意いただく必要がございます。

トイレは、事務所や店舗仕様の 男女別のトイレが2か所 設けられています。 大人数でお過ごしの際にも混み合いにくく、嬉しいポイントです。


離れにも屋根裏スペースが設けられており、階段で上り下りできる仕様になっています。収納や物置として活用できる、便利な空間です。

庭には百年以上前から佇む石灯籠があり、敷地を一段降りた場所には、金木犀、梅、椿、松、茶の木など、四季を彩る植栽が息づいています。一世紀以上にわたり、この地で山添の山並みを見つめてきた母屋と蔵。隣接してお庭も附属します。本格的な畑造りや菜園も可能です。


蔵は二階建てで収納力も十分。母屋の二階から蔵へ直接出入りできる造りで、アウトドア用品などの保管に重宝します。蔵にも階段がついています。一階部分は石垣下の庭からも出入りでき、草刈り機やガーデニング用品の収納にも便利です。


石垣の下には金木犀・梅・椿・松・お茶の木が植栽されています。本格的な畑造りも可能な広さです。また日当たりも良いためガーデニングにも向いた敷地です。
お家の向かって東側の垣根はコンクリートのテラスになっています。敷地内に咲いているものではありませんが、桜が大変綺麗だそうです。こちらは排水処理をされています。
11月は紅葉が色ずいていました。春は桜が大変綺麗だそうです。
お庭は砂利敷きのミニマルな造りで、日本庭園を思わせる静けさがあります。敷地が広いため、菜園や畑づくりは石垣下のスペースを活用し、主庭はシンプルな日本庭園として楽しむのも素敵です。白い塀はリノベーション時に鉄骨で補強されているとの事、この塀だけでもかなりのコストをかけ整えられています。それだけこの白い塀はお家の大切なアクセントになっているように思いました。山並みとのコントラストが非常に美しく、この家ならではの景観をつくり出しています。

居室も素晴らしいですが、外観をおそらく大幅に変えておられない事に感動します。そのままの時を超えた美しさと佇まいがあります。

正面の縁側横にある入口は、商売をされていた古民家によく見られる間口になっています。お客様用の玄関や、販売所として利用されていたのかもしれません。
玄関へは、ゆるい石段を上るアプローチ。こちらも風情がある佇まいです。門扉の横には小さな敷地があり、家庭菜園やガーデニングを楽しむことができます。母屋の隣には道を挟んで広々とした駐車スペースを確保しており、複数台の駐車が可能です。薪もたっぷりとストックされているため、薪ストーブにご利用いただけます。さらに蔵の下、石垣沿いにも小さな菜園スペースがあります。さらに母屋の床下には昔牛を飼っていたスペースがあり、納戸スペースとしてご利用可能です。

複数台の駐車が可能な広々とした駐車スペースです。道路沿いにあるので進入しやすいです。母屋のとなりにあり距離も離れていません。

面白いのが母屋洋室の下に床下納戸があり掃除用具などはこちらにしまえます。駐車場の掃除や薪を持って行ったり切る際の道具はこちらに収納すると便利です。

2015年に実施された大規模リノベーションは当時の写真からその概要をうかがい知ることができます。現状の室内を見ると、随所に職人の技とこだわりが感じられ、相当なコストと時間をかけて丁寧に造り上げられた、質の高い古民家リノベーションであることが伝わってきます。
こちらの写真は、実際にオーナーがこの住まいで過ごしてきた日々の一瞬を切り取ったものです。移ろう季節の気配や、この土地ならではの澄んだ空気感、そしてどのような時間が流れているのか暮らしのイメージがより鮮明に伝わる写真ばかりです。 ぜひ、ご覧ください。







調べてみて驚いたのがロケーションです。山添村といえば奈良県の奥地というイメージがあり、実際にその静かで緑豊かな環境こそが魅力のひとつですが、暮らしの利便性という面では奈良県と三重県との県境であるという立地が大きくプラスに働きます。物件から近鉄大阪線「名張駅」までは約8.5km、車でおよそ15分ほど。さらに近鉄大阪線「桔梗が丘駅」へは車で約12分のアクセスです。名張駅は特急停車駅のため、大阪方面へのアクセスもたいへん便利です。特急利用ですと名張から大阪難波まで約53分ほど。急行利用ですとおおよそ1時間16分ほどです。名張駅周辺は生活施設も充実しており、スーパーは車で15〜20分、ドラッグストア車で15分圏内、温泉施設も車で15分圏内、飲食店も豊富にあります。また山添村は教育施設も村内にあり、小中学校へはスクールバスでの通学が可能です。田舎暮らしの穏やかさと、市街地の利便性とちょうどいい距離感があり、ご家族で移住される場合も魅力的な環境です。
| 学校区 | |||
|---|---|---|---|
| 小学校 | やまぞえ小学校 | ![]() |
8.2km(スクールバスでの通学) |
| 中学校 | 山添中学校 | ![]() |
8.7km(スクールバスでの通学) |






本編ではお伝えしきれなかった写真はギャラリーにてご確認いただけます。お車は必須になりますが、田舎環境ながら生活施設も遠からずの距離。別荘はもちろん、小中学校も村内にありますのでご家族での移住も充分に考えられるロケーションです。美しい景観と、歴史を感じる素晴らしい居室。田舎暮らしを希望されている様々な方にマッチする物件だと思います。アトリエなどをお探しの方にもおすすめです。この建物は地域にとっても特別な存在です。大切に住み継いでいただける方を、近隣の皆さまも温かく迎えてくださると思います。多くのお問い合わせが予想されます。まずはフォームメールよりお問い合わせください。
| 物件名 | 奈良県山辺郡山添村岩屋 | ||
|---|---|---|---|
| 金額 | 3,380万円 | ||
| 物件種別 | 木造瓦葺3階建て※登記上では3階建てになっています | ||
| アクセス | 西名阪「山添IC」約13km(車約14分) 近鉄大阪線「桔梗が丘駅」約7.3km(お車約12分) 特急停車駅 近鉄大阪線「名張駅」約8.5m(お車約15 分) |
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| 建延面積 | 母屋:延べ403.87㎡(122.17坪) 内訳:床下24.70㎡ 1F:310.75㎡ 2F(屋根裏):68.42㎡ 附属建物:蔵と多目的ホール349.98㎡(105.86坪) |
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| 敷地面積 | 公簿1861.32㎡(563.04坪) | ||
| 間取 | 14LDK+蔵+離れ | ||
| 築年月日 | 不詳 | ||
| 駐車場 | 有 | ||
| 地目 | 宅地 | ||
| 地勢 | 高台 | ||
| 都市計画 | 都市計画区域外 | ||
| 設備 | 電気・水道・LPガス・合併浄化槽 | ||
| 状況 | 利用中 | ||
| 取引形態 | 仲介 | ||
| 接道状況 | 南東 里道 幅員3m 接道85.5m |
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| その他・備考 | |||
| 更新日 | 2025.11.20 販売開始いたしました。 | ||
| 更新予定日 |
更新予定日更新日から1ヶ月後予定 ※情報に変更がある場合予定日を待たず随時更新します。 ※情報に特に変更がない場合は更新を行わない場合もあります。 |
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